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歯科の「院内感染」って何?
歯科治療のときに、肝炎などの病気がうつってしまうことを「院内感染」と言います。
スタンダードプレコーション
1996年、米国疾病予防管理センター(CDC)によって提唱されたスタンダードプレコーション(標準予防策)の概念では、「すべての患者は未同定であり、すべての患者の体液、排泄物、血液、病理組織、胎盤、抜去歯は感染の可能性のあるものとして取り扱う」とされています。
わかりやすく言うと、医療行為の前に個別に感染症の有無を検査するのではなく、すべての患者さんに同じように感染対策しましょうということです。その具体策はつぎのようなものです。
- 血液・体液に触れるときは手袋を使用し、もし直接触れたら直ちに流水と石けんで手洗いし、場合によっては消毒する。
- 血液・体液が飛散する場合には、プラスチックエプロン、マスク、ゴーグルなどで防護する。
- 感染性廃棄物の分別、保管、運搬、処理を適切にする。
- 手袋を外したあとも手洗いする。
院内感染を防ぐ「滅菌」って何?
「滅菌」とは、すべての微生物( B型肝炎ウィルス、C型肝炎ウィルス、エイズ-HIVウィルスを含む )を死滅させることです。
「消毒」よりも完全な処理です。
信じられないけれど本当の話です
九州のある歯科医師会でのアンケートの結果、 歯科医院で最も頻繁に使用する、歯の切削器具「ハンドピース」を患者さんごとに交換し滅菌処理している歯科医院は、なんと1%以下という結果が出ました。ほかは、表面を拭き取るか、そのまま使い回しだそうです。
2004年の東京歯科保険医協会の歯科医院に対するアンケート調査では、ハンドピースを必ず滅菌している歯科医院は全体の30.4%でした。
ハンドピースには当然、血液や唾液が付着します。それをそのまま次の患者さんに使用しているわけです。血液や唾液を通じて、B型肝炎、C型肝炎、エイズ(HIV)などの、命を脅かす病気が感染します。